四国のみちを走ってきた(愛媛14番:高縄山探鳥のみち)


R459Mプロジェクト(Run the shikoku no michi)の第一弾として、高縄山探鳥のみちを走ったレポートをまとめておくことにする。

ルートについて

高縄山探鳥のみち

このルートは愛媛県松山市の菅沢(五明小学校前)をスタートして、高縄山山頂付近にある高縄寺を目指すルートだ。なぜこのルートを選んだかというと、今年の春に友人達と今回の起点をゴールとする瀬戸風峠へのみちを歩いたからだ。また、スタートの菅沢までは松山市駅からバスで移動でき交通の便がよいということもある。

愛媛県のサイトだと、距離は10.2kmで「健脚向き」とあり、徒歩の所要時間は3時間30分となっている。事前にルートを確認したところ、累積標高は826mとなった。結構な登りのルートだ。

今回は徒歩の2/3の時間と計算し、走って2時間20分(休憩+10分)と見積もった(次の北三方ヶ森へのみちと合わせて5時間の行程と見積もった)。8時にスタート地点を出発し休憩含めて10時30分には高輪寺に到着の予定。

場所 時間(予定)
菅沢 8:00
幸次ヶ峠 9:00
石ヶ峠 10:13
高縄寺 10:30

五明小学校からスタート

松山市駅からバスで五明方面へ出発。乗客が自分しかいないw。バスを降りるて以前訪れた四国のみちの案内板の前まで行ってスタート。緩やかな下り坂を駆け下りていく。五明の神次郎地区は、4年ほど前に地域づくりセミナーの演習でまちあるきをしたことがあり懐かしい景色だった。

幸次ヶ峠まですんなり行くと思いきや…

五明から幸次ヶ峠までひたすら道を進んでいけばよいと思い込んでいたが落とし穴があった。どうも途中でルートを間違えたらしい。気づいたきっかけは、しばらく「四国のみち」の案内板を見かけなくなったため。四国のみちには、1〜2kmくらいの間隔で道標が設置されているが、しばらくこの道標を見ていないのでおかしいと感じた。

道標

iPhoneのアプリを立ち上げて確認すると、本来のルートより一本東の道にいることに気づいた。ざっくり考えて2kmくらいは違う道を登ってきてしまったらしい。慌てて来た道を下っていく。結局、道を間違えてから距離にして5km、時間にして30分程度のロスになってしまった。

そもそも頻繁に地図を見ていなかったのは、迷うわけがないという思い込み、iPhoneの充電池の減りを気にしてフライトモードにしていた事、走っていると調子に乗って進んでしまう、という複合的な要因だった。

結局、もう一度、道を間違えて合計で6kmはムダなルートを走ってしまった。舗装路だからよかったものの山中であれば死活問題だ。肝に命じた。

ちなみに、道標は必ずしも見やすい所にあるとは限らない。かなり上方にあることもあり周囲を見渡して確認しないといけないこともある。(これは前回瀬戸風峠へのみちを歩いて学んだ)

  • 学んだこと:「四国のみち」の道標は常に確認する
  • 学んだこと:道標を見ていないなら道を間違っているかもしれない
  • 学んだこと:四国のみちの道標は見やすい所にあるとは限らない
  • 学んだこと:分かれ道は必ず立ち止まって地図を確認する
  • 学んだこと:何度も充電可能なスマフォの予備バッテリを持参する

そんなこんなでなんとか幸次ヶ峠にたどり着いた。この時点で30分の遅れが出ていた。自作エナジーバーを口にして5分ほど休憩をして次のポイントの石ヶ峠に向かう。

幸次ヶ峠

石ヶ峠まで不安でいっぱい

幸次ヶ峠までは舗装路だったが、ここから先の道はどうも未舗装路らしい。これまでとはまったく雰囲気が異なる。

トレイル入り口

恐る恐る前に進む。道は鬱蒼と下草が多い茂っている。前日までの雨のためか、雨は降っていないが山中には霧が立ち込めていた。湿度は100%はあるだろう。

狭いトレイル

特に分岐もなく進んでいるつもりだが、さすがに山中で初めてのルートは不安になり、現在位置を確かめるべく何度かiPhoneを覗いてみた。しかし大抵の場所では携帯の電波(DoCoMo)が入らない!!。そういえば、地図のオフラインへのダウンロードを行うのを忘れていたのに気づいたのはこの時だった。時既に遅し。。。

携帯していたルートの2万5千地図を片手に位置を確認しようとするが、地図をみても現在位置がどこであるかを同定することはできなかった。もちろん、地図記号や道の見方は多少なりともわかるが、現場において、どうやって現在地を判定するのかのスキルに欠けていたのだ。

現在地を妻に連絡しようとも思ったが、そもそも電波が入らなければ連絡がとれない。立ち止まっては電波の確認を何度か繰り返し、ようやく携帯の電波が入る場所に辿り着いた。現在地を確認してみたところ、どうやらルート的には間違ってはいないらしい。このまま前に進むことに決めた。妻に緯度経度をメールで送り、再び山中に入る。

  • 学んだこと:平地が晴れでも山の天候はそうとは限らない
  • 学んだこと:前日まで雨の時は山中は霧に囲まれる
  • 学んだこと:地図があっても現在地を特定する方法を知らないと役に立たない
  • 学んだこと:スマフォのオンライン地図は事前にダウンロードしておく
  • 学んだこと:電波が入らない場所に行くことを認識し、事前に行程・目安の時間を家族に知らせておく
  • 学んだこと:現地では可能であれば緯度・経度を連絡しておく

石ヶ峠までは標高差400mほどの登りになる。歩きと走りを交互に繰り返すためペースも上がらない。山中は見慣れた四国のみちの道標は少なく、代わりに手書きの看板が各所にあったのだが、事前に四国のみちのコース上に書いてある地名(幸次ヶ峠、石ヶ峠)しか調べていなかったため、地名だけでは残念ながら自分がどこにいるのかがさっぱりわからない。

上り坂

手書きの看板

途中で左足のアキレス腱付近に若干の違和感があった。たまの下りにはついつい気持ちよく駆け下りてしまいがちだが、調子に乗って途中で怪我をしてしまうと、走ることができなくなり、大幅に行程が変更されてしまう。最悪歩けなくなった場合を考えると、どうやって助けを求めるのか!?そんなことを考えつつ、ペースを抑えめに下りでも無理をせずに前に進む。

歩きながらたまに走りながら、なんとか山を抜け、ようやく石ヶ峠の標識のある舗装路にたどり着いた。

あとは高縄寺までもう一息

石ヶ峠

石ヶ峠を越えると、再び舗装路に戻る。ここまでくればあとはひたすら高輪寺まで走るのみ。高縄山は山頂まで車で登ることができ、一度車で来たことがある。見慣れた道を進む。巨木が立ち並ぶ道を1kmほど走りようやく終点の高縄寺へ到着した。

頂上への道

ゴールの案内板

その後、高縄山山頂まで上り、鉄塔の上まで行って下界を見渡すが、霧でまったく見えず。今治方面から登頂されていた方々に鉄塔の上で記念写真を撮ってもらった。

頂上

次コース断念&帰路

到着予定時間よりも、45分遅れていた。このまま次の北三方が森方面へ進むと、帰りのバスの時間に間に合わない可能性が高いのと、天候も怪しかったので、今回のランはここで終了。高輪寺でうどんを頂いて、帰路につくことにした。

実際にかかった時間は次の通り。幸次ヶ峠までの経過時間で30分程度遅れているのが最後まで響いていた。道を迷うことがなければ、案外予定通りだったのかもしれない。

場所 予定 実績
管沢 8:00 8:16
幸次ヶ峠 9:00 9:49
石ヶ峠 10:13 10:56
高縄寺 10:30 11:15
合計 2時間30分 2時間59分

帰路は下りだが…

帰路は、往路と同じルートを戻るのではなく高輪寺から舗装路を約10km、ひたすら走って下ることに。山を下った後は、バスで松山市駅まで戻ることにしていた。

事前にこのエスケープルートや時刻表を調べていたので迷うことなく決断することができたのはよかった。

学んだこと:エスケープルート・戻り道も含めて計画すること

バス停に到着しても1時間ほど待たなくてはならないことがわかっていたので、バス停の近くに住んでいる友人に連絡してバスを待つ間御世話になることにした。

ひたすら下ること1時間20分、途中風景や昆虫などの写真を撮影しながらのんびりランを楽しみ、待ち合わせ場所の日浦小学校前に到着した。

お昼をご馳走になった後に、結局自宅付近まで車で送ってもらってしまった。。。ありがとうございます。山の天候はどんより曇りだったのに市街地は快晴だったのでその天候ギャップに驚いたのだった。

今回の行程

  • 距離:19.75km + 9.58km = 28.33km
  • 時間:3:15’02 + 1:22’26 = 4:37’28
  • 累積標高:1100mくらい?

STRAVAのログは菅沢〜高縄寺高縄寺〜日浦小学校

Googleマップに当日のルートと撮影した写真をマッピングしている。自分が間違えた分岐点や、四国のみちの道標の場所を記録しているので、同じようにこのルートを歩きたい・走りたい人には役に立つかもしれない。

ルート結果

ふりかえり

前回歩いた「瀬戸風峠のみち」はほとんどが舗装路だったが、今回の「高縄山探鳥のみち」は半分がトレイルだった。この点はとてもよかったのだが、1人で山を走る(山に入る)ということは、1人で河川敷を走るのとはわけが違う、ということを改めて認識させられた。

初めての四国のみちを走るチャレンジで、しかも単独行ということもあり、様々な準備不足・知識不足が露呈された旅だった。とても勉強になった。

今回は、風景を楽しめたかと言われると、正直そこまで余裕がなかった気がする(ガスっていて風景も見えないし)。しかしこのプロジェクトは自分の知らない四国の顔がわかり、自然と一体となって走ることの出来る貴重な機会であるという確信を深めた。

また、孤独・不安感の後の達成感は、普段自宅の周りの道を走っている時には得られない体験だった。今後も死なない程度にチャレンジしたい。

おまけ

このルートで同じようなことをすでにやってる人がいたらしいのでメモ。

石ケ峠~幸次ケ峠28キロトレイルラン!

明後日の土曜日が出勤というわけで、今日が振替休日となったので、高縄山近くにある石...

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