タンポポコーヒーを庭のタンポポから自作してみた
カフェインを控えよう…
以前に一度カフェイン断ちをしたことがあったのだが、最近、ふたたびカフェイン断ちを思い立った。
理由はどうしてもカフェイン中毒っぽくなってしまうためと、アンドルー・ワイル氏のナチュラルメディスンを読んで、カフェインは薬物と捉えて常飲するのを控えたいと思ったからだ。
これまで、コーヒーは一日何杯も飲むのが当たり前だった。しかしマラソンレース前にカフェインを控えるようになってから、それほど飲まなくてもいいかもと感じた。
ちなみに、ネットで見ると“コーヒーの飲みすぎは危険?カフェイン依存症”のような記事はいくつかある。どれもすぐに危険というわけではないのですぐにゼロにしなければならない類ではない。しかし交感神経に作用する興奮剤であるという認識を持つのがよさそうだ。砂糖にしろカフェインにしろ、それ自体は悪くないのに、必要以上に摂り過ぎてしまうことが問題ではないだろうか。
毎朝“目覚めの一杯”として愛飲している人も多いコーヒーや紅茶。しかしそれらに多く含まれているカフェインには中毒性があり、知らず知らずのうちに“依存症”に陥りやすいのです。
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断カフェインと庭の雑草マネジメント
3年ほど前一時的にコーヒー断ちをした時には、タンポポコーヒー を近くのアロマ専門店で購入してきた。コーヒー代わりに飲んでみると、コーヒーが恋しくなることもなく、自然にやめれた記憶がある。きっと自分に合っていたのだろう。
しかしその後、タンポポコーヒーが切れたのをきっかけに紅茶に切り替えてしまい、結局カフェイン断ちはストップし再びコーヒーへと戻ってきたというわけだ。
今回もタンポポコーヒーを買ってこようと思ったが、ふと庭の菜園をみると、至る所にタンポポが生えているのに気づいた。タンポポは雑草としては抜くのが大変な部類だ。更にはフワフワの綿毛が飛んでしまい、放っておくとどんどん広がる。自然農的菜園の庭ではあるが、さすがにタンポポ園にはしたくない。
そうだ、庭に至る所にあるタンポポで、タンポポコーヒーを自作してみよう!!
タンポポを間引くのと、カフェイン断ちの一挙両得を思いついたので実際に試してみることにした。
タンポポの根を集める
タンポポは、一般にごぼう根と呼ばれる、太く真っ直ぐな根茎でしっかり根付いている。そのため、普通に引っこ抜こうとしても、とてもじゃないが綺麗に抜けない。
- 雨の後などの土が柔らかい時に
- スコップで周囲から根と平行に
- 垂直に掘り返す
必要がある。
どのタンポポも真っ直ぐに根を下ろしているわけではなく、時には横に伸びたりもする。複数のタンポポの根が混ざり合って複数本の根を構成していることもある。その場合、垂直にスコップを入れていると切れてしまうかもしれないが、それは諦めるということにした。
うちの庭は菜園なので土は比較的柔らかく、集めるのにそれほど苦労はしなかった。
この段階では量についてはまったく考えていなかった。とりあえず根っこの段階で片手でつかめるくらいの量を集めた。
洗う
抜いたタンポポは根だけ切って土を洗い流す必要がある。
細い根っこがついていてもあまり気にしないで洗った。
この後乾燥→焙煎のプロセスを経るので、それほど神経質にはならなくてもよいかなと思い洗っていた。
干す
洗い流した後は、根っこを乾燥させるために干す必要がある。
天日干しか、陰干しか迷ったが、自分は陰干しでやってみた。
日数は天候にもよるが3〜5日くらいで十分だろう。
後で知ったのだが、天日干しでもよいらしい。こちらだと晴天なら2日くらいで完了するらしい。
刻んでから干すか、刻まずにに干すか
1つ困ったのが、根っこを刻んでから干すのか、刻まずに干すのかということ。この時は「根を刻むと切断面が多くできて、空気に触れてしまうため酸化しやすいのではないだろうか?」という点を考慮して、切らずにそのまま干した。
しかし後でネットで調べたところ、タンポポコーヒーを自作している方々は、ほぼすべて根を刻んでから干しているようだ。
最後は結局刻むので、刻んだ後で干したほうがその後の工程が楽なのは確かだ。酸化の影響もどの程度かわからないので、この辺りは好みによって使い分けるとよいだろう。
刻む
自分の場合は、前述した通り、刻まずに干したので、5日程度経過した乾燥根を、キッチンバサミで1cmくらいの長さ(コーヒー豆くらいの大きさになるように)で刻んだ。乾燥しているため固くなっているものも多く、刻むのに多少手間取ったのはご愛嬌。シャキシャキのうちに包丁で刻んだ方がたしかに楽だ。
煎る
次は、コーヒーっぽくするために焙煎をする。
時間の目安もよくわからなかったので、臭い、色、硬さを確かめながら煎ることにした。
乾燥したように見えても、煎っている時に箸でつつくと、ふにゃっと柔らかいものが結構ある。今回は大体2分くらい煎った後で、火を止めてしばらく放置しておいた。
この放置している間にも、余熱で火が通るようだ。あまり煎り過ぎて焦がしてしまうともったいないので、余熱も使って焙煎するのが良さそうだ。
焙煎が終わった後で、コーヒー豆の自家焙煎を調べてみると、とても奥が深そうな印象を持った。いかにまんべんなく焙煎するかがポイントなのだろう。次は参考にしたい。
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挽く
焙煎した根を、今度はペーパードリップできる程度の粒度に挽く必要がある。コーヒーミルは以前から買いたかったのだが、なかなかきっかけがなく買っていなかった。せっかくなのでこの機会に購入してみることにした。
コーヒーミルを選ぶ
コーヒーミルもいろいろ選択肢がある。まずは手動なのか電動(グラインダー)なのかを決める必要がある。
自分の場合は、以前から手で挽くタイプのコーヒーミルが欲しかったので手動に決定。次に機種選定だが、値段と評価のバランスが一番よいと感じたハリオ コーヒーミル・セラミックスリム MSS-1Bにしてみた。
粒度
上部の蓋を開けて、焙煎済みの根を投入する。その後はひたすらゴリゴリ挽き続ける。ここで気になるのは、挽く粒の大きさ(粒度)だ。
以前、購入して飲んでいたタンポポコーヒーは二種類あり、1つは紅茶パックのようにして使うタイプ。もうひとつはコーヒーと同じくペーパードリップのタイプだった。前者は粗めに挽いてあり紅茶的な薄めの風味であったが、後者は細かく挽いてありコーヒーに近い濃厚な風味だった。
今回はコーヒーっぽく飲みたかったので、細挽になるようにミルを調整してみた。同じ素材でも自分のその時々の好みにあわせて味を調整できるのが自作の醍醐味だと思う。
ペーパードリップ
ゴリゴリ挽いて、手応えがなくなったら、挽き終わったという証拠だ。今回はコーヒー豆の場合の一杯分にやや足りない程度の量になった。二人分作ろうと思うと量を集めるのが大変そうなのが、ここにきて初めてわかった。(一人分でよかった〜)
ペーパーフィルターをセットし、粉末を投入し、お湯を注ぐ。目を細かくしたためかドリップにかなり時間がかかった。
何杯かお湯を注いで、やっと無事にタンポポコーヒーの完成!!(飲み終わり寸前に写真を撮ったので量が少ないのはごめんなさい)
飲んでみる
飲んだ感想としては、以前に飲んだことのある濃厚なタンポポコーヒーの味だった。
香ばしさとほのかな甘味と大地の味。コーヒーとは違う味だが、自分はかなり好きな味だ。
今回はかなり濃厚だったので中挽にすることでもう少し薄い濃さになるのかもしれない。このあたりはまだ実験が必要だ。
次回に向けての改善点
- 乾燥するまえに、刻んでおきたい
- 酸化についてももう少し調べたい
- 乾燥は天日干しで短縮化を計りたい
- 挽く時の粒度は中挽程度にしてみて味の違いを確かめたい
- 焙煎完了時点でコーヒー豆の様に保存できるかを試したい
まとめ
手順について
採る→洗う→(刻む)→干す→煎る→挽く→ドリップする→飲む
準備品について
- コーヒーミル or グラインダー
- ペーパーフィルター
- コーヒードリップセット
感想
とりあえず、庭に自生するタンポポからコーヒーを作って飲むことが出来ることはわかった。時間はかかるが、自分でつくることができることが試せただけでも、やったかいがあった。
更には庭に生えているタンポポが増えていたのが気になっていたので、単に草引きするだけでなくその後の目的ができたのが非常に強い動機付けになった。
正直な所、毎日飲む量を自宅の庭のタンポポで賄うことは、意図的に生産しない限りは難しいだろう。しかし、全工程を自分で行うことができるので、自分なりのよりよいタンポポコーヒー生産の工夫がまだまだできそうだ。(もちろん無農薬!!)
“素人はタンポポコーヒーを自作する様な事は控えておいた方が良い”なんて意見もあるが、あくまでも自家消費、プロセスを含めての贅沢な楽しみのひとつとして、自作タンポポコーヒーの生産(と消費)を引き続きやってみたい。
その他参考になるリンク
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