第一回 神山.rbでXP祭り2014のXP白本話をする意味とは?


kkd_talk_vol1 (photo by @dany1486)

4ヶ月ぶりの神山へ。そのきっかけは…

神山.rbの記念すべき第一回にお呼ばれしたので、6月のAgileJapan2014サテライト以来の、徳島県神山町に行ってきた。

発端は、神山.rbの発起人の@dany1486さんが、松山で開催したAgile459のTOCを使って断れないほど魅力的な提案を作ろう!!に来てくれた時に、「神山でXP祭り2014の再演をして欲しい」との話をいただいたからだ。

個人的には、永和の面々も神山に来るというので、久しぶりに会えるという意味もあり、とても楽しみにしていた。

XPの話はターゲット違い?→そうだよね…

といっても、徳島県のrb、つまりRubyの勉強会で、XP祭り2014の再演、つまりXPをよく知っていてXPが大好きな人向けの話をすることのギャップについては非常に悩んだ。そして、悩んだ挙句、最初にちょこっとだけXPの説明を入れることで済ませて頂こうということに決めた。

松山から神山町までは、車で約3.5時間かかる。今回もAgile459の@manmarudさんに車を出してもらい、日曜の神山の別のイベントに参加予定の方も同乗しての往路となった。

前回はラーメン屋を経由して行ったので気にしなかったが、今回は最短ルートで道を探索して向かったら、とても狭く暗いガードレールもない山道を通らされて、三人でヒヤヒヤしながらようやく神山に到着した。

創造的過疎の町で、XP白本を語る理由

前日にこんなツイートをしていた。

その理由は、こんな感じ。

地方が抱える課題は暗いものばかり。しかし、神山は「創造的過疎」をキーワードに活性化を行っている場所だ。マイナスをプラスに転化する、選択肢の多さではなく、何を大事にして生きるのか、そのための選択への意味づけをする、理想と現実のギャップを埋め続けようとする言行一致を目指す姿勢は、むしろ神山にこそふさわしいのではないだろうか。

神山に移住するような人々は、まさに自分にとって、大事にする価値をみつめ、そのための行動として神山に移住することを選択しているに違いない。

話してみた…が反応はどうか?

予想通り、XPEを読んだことある人は殆どいなかった。そんな状況の中で話しをしたのだが、聴衆のどのくらいの人々に、どれだけ届いたかは正直わからないけれど、主催の@dany1486夫妻には喜んでいただけたそうなので救われたかなぁ。

XPは個人から始まる

スライドに含めているXP->Scrum->Leanの図。これは変革がどこから始まるのかの図として理解している。そう、XPは個人の変化から始まる

この構造はソフトウェア開発の現場も、まちの活性化も同じではないだろうか?

問題意識を持ち、ありたい姿を描き、そこに向けて、できることから行動し、小さな成功体験を積み重ね、真摯に改善し、仲間を作り、その範囲を広げていき、個人のありたい姿は、仲間のありたい姿へと変化していく。言行不一致でなく、言行一致にする。その行動は、いつの時代でも、どこの場所でも、普遍的ではないだろうか。

そんなことを想いながら、実際に進行中の神山町で話しをしてた。

これからも、本当に大事だと思うものを大事にしながら、言行一致で生きる修行を続けようと思う。

東京の元同僚と神山で再開できる面白さ

前回、神山に来た時の懇親会で、@dany1486さんと話して、永和の面々と一緒に仕事をしていると知った時の驚き。それから半年も経たずに、神山で千葉さん鍛治舎さん、そして自分が永和を退社した後で入社した大学の後輩の田垣さんという面々と会えゆっくりと話しができて、人生って面白いなぁということを実感させてもらった。アレンジしてくれた@dany1486さん感謝です。

LTでポートランドの話しを…できなかったw

また、LTの時間に、先日、松山で行った全米一住みたい街ポートランドに学ぶ、創造・快適・環境先進都市の作り方をLTで省略しながら話してみたけど、やっぱり無理だった(当たり前w)

徳島県は、偶然にもポートランドとの縁が深いらしいし、主催のDan夫妻は、先日ポートランドに旅行に行ってきたばかりなのでいろいろ話しをしたかっただが時間がとれなく残念。またの機会に!

また、@dany1486さんの奥様naoさんのLTが個人的にはとてもよかった。Rubyには関係ないですが、田舎暮らし考えてる人はみるといいかも。

あとは、プログラミングの学びについてのLTも考えさせられた。(資料公開されてないかな!?)

group_photo (集合写真を頂いたので追加 2014/11/17)

四国でコミュニティを主催する意味

思えば、2010年に愛媛に引っ越してきたときは、四国にはRubyコミュニティが皆無だった(地域.rbに限る)。その後、愛媛にゆるふわ.rbができたり、今年はtokushima.rbができ、そして神山.rbができた。

「四国」という括りでは、なかなか気軽に集まりづらい環境ではあるが、それでも交流があったり、それぞれのローカルの特色を生かした個性的なコミュニティが生まれる土壌はあると思う。

創造的過疎/地域活性のどちらでも構わないが「楽しく、いきいきと(プログラミングが)学べる環境や人との繋がり」は、四国のどのエリアでも重要なんだろう。

首都圏に比べ人口が少ないからこそ、その少ない中で孤立している人々が相互交流するのが必要だろうし、首都圏に比べて情報量が少ないからこそ、各自の知識や知恵を交流させたり、共に学ぶ仲間の重要性が高いと感じる。

自分もAgile459をゆるゆると続けているのも、一人が嫌だから作ったようなものだし。続けてきたおかげで、四国に仲間ができて本当に良かったと思ってる。

…ということを考えるきっかけを与えてくれたという意味でも神山.rbに参加してよかった。今度行く機会があれば、ちゃんとRubyの話ができればいいなぁ(できるのか!?)

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