大阪マラソンで初の都市型マラソンを堪能した話(後編)


大阪マラソンで都市型マラソンを堪能した(前編)の後編。

書いてて誰が読むのか?という疑問が湧いてきたが、未来の自分へのために書くことにする。

応援と日陰に助けられたレース中

course map (コースマップ http://event-checker.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_e01/event-checker/osaka03.jpgより)

まず走ってみて驚いたのは、とにかく沿道の応援が多かったこと!

愛媛マラソンも沿道の応援が魅力だったが、大阪はそれ以上の人だった。ずっと街中を走るのでどこまでも人が途切れることがない。パッと見で私設エイドをやってる方々も多く見かけた。(自分は愛媛から来たのに、私設エイドでみかんを頂いた)

大阪は京橋周辺は出張の時にたまに走っていたのでなんとなくはわかるが、それ以外の場所は土地勘がない。そのため今どこを走っているのかさっぱり検討がつかない。きっと普段は車が多数走っているだろう大通りを、堂々と走るのはなかなか爽快だった。

スタート前に危惧していた陽射しも、コースは日陰や高速下が思った以上に多く、天気に割には気にならなかったのが嬉しい誤算だった。

自分のペースがわからない!

困ったのがペース調整。今回は5:48/kmのペースで10kmまで抑えて走ろうと思ってたのだが、スタート直前の混乱を抜けてから自分のペースで走ろうとしても、どうしても周りのペースに影響されてしまう。

GPSウォッチであるSUUNTO Ambitでペースを確認しながら進むが、気がつくとペースが速すぎたり、遅すぎたりばらつきがおおい。その都度速度を調整しているがなかなか安定しない。

今考えると周囲の景色を気にしたり、他のランナーを気にしたりで注意力散漫だったのだろうとは思う。だが一番できていないのは体でペースを覚えてないことだった。

それが如実に出たのは高速の下を走っている時。自分ではゆっくり走っているつもりだったのに、Ambitではハイペースの表示が出ていた。その体感スピードと表示のギャップに頭が混乱してしまった。GPSの電波が入りづらかったのからかもしれない。

そこに輪をかけたのがAmbitの距離や時間表示と、コース上の距離やタイムのギャップだ。GPSは誤差があるのは承知の上で使っているが、距離で言うと1km近くずれていた。(GPSの方が距離が進んでいた。) この誤差を考えてのペース調整をするのはかなり難しかった(できなかった)。

レース中の補給はしたものの思い通りにはならず

ペースの正確性は不安があったものの、ここは割り切ってAmbitの表示を基準にペースを組み立てていくことにした。事前に作成したペース表に従って、補給タイミングの通りに栄養補給を行って行った。

今回使ったのは、BCAA補給はアリストのAMINO DIRECT 5500、Lグルタミン酸補給はグリコのおいしいアミノ酸 グルタミン スティックパウダー、エネルギー補給はshotzを4個用意した。10km以降で5kmごとにそれぞれを交互に摂取するプランを立てた。

プランでは走りながら2種類のサプリを摂取することも想定していたが、実際にはその余裕はなかったので、二回に分けて別々のタイミングで摂取するように変更した。

愛媛マラソンの時も感じたが、パウダーの摂取がうまくいかず気管に入ってむせてしまうことが何度かあった。味も甘く調整されているので補給を続けていると口に入れるのが嫌になってくる。無論給水タイミングに合わせて口の中で溶かしてから奥に流し込むのだが、もっとうまい取り方を知りたい。(パウダーを水に入れてから飲んだらましになりそうな気もするけど)

大人数の大会なので、エイドが長く、飲み物を二回取ることもできるのは助かった。おかげでスポドリを二杯飲むこともできた。水分補給は2.5km毎に水とスポドリが交互に出ていたので水分不足にはならなかった気がする。

景色を見る余裕がなくなってしまった

レース後半30kmを越える頃から余裕がなくなってきた。足が重い、脛がつる寸前、ペースはガタ落ち、ポーチを覗くために下を向いたら首がつる、などなど。

愛媛マラソンの時もいわゆる30kmの壁はあったのだが、ちょうど坂道と被っていたので、自分のなかでは「30km以降にペースダウン」というイメージではなく「坂道に負けてペースダウン」という印象が強かった。

しかし今回は明らかにペースが落ちた。ペース表では25-30kmを最速のタイムを刻むようにし、それ以降は緩やかにペースダウンというイメージだったが、あまりにガクッとペースが落ちてしまったため、ペースダウンというレベルでは収まらなかった。足が本当に重くて今にも止まりそうなのを必死に動かしていた感じ。痛いとかいうのではなくてひたすら重い・動かない。

景色を見る余裕もまったくなく、ひたすら前方を見るのみ。おかげで通天閣もグリコの看板もまったく目には入らなかった。(今みると、通天閣は25kmより手前だった。ということはもっと前から余裕がない…!?

その時、思い起こしていたのは練習しているマイコースだった。「後10km」、「後8km」、「後5km」とマイコースのルートを脳裏に浮かべ、ゴールまでのイメージを作って足を運び続けた。

給食とらなかったのが敗因?

ペースが落ちたにもかかわらず、後半用意されていた給食はほとんど手をつけていなかった。(一つだけ飴ちゃんと間違えてとった丸いカステラみたいのは食べた)。正直、朝から食べっぱなしで固形物を食べる気がしなかったからだ。

本当は胃薬を持参する予定だったが、前日に買ったにもかかわらずポーチに入れるのを失念してしまっていた。ジェルは持っているとはいえ、今となっては無理やりでも食べておけばよかったと反省している。

後は後半、左足すねが軽くつりそうになったり、補給のためにうつむいていたら首がつったりと、小さなアクシデントがいくつかあった。これも練習で30kmを走れてなかったせいだなぁと反省しきり。

やっとのことでゴール!!

後半の重い足取りを繰り返して、なんとかゴールのあるインテックス大阪付近へ。普段は最後のスパートを残り1kmはするのだけど、今回はギリギリまでスパートできなかった。それくらい足取りが重くなっていた。

それでも、最後はダッシュ(のつもり)でゴール。時間は4:12を超えていた。愛媛マラソンの時より2分程度縮まっているが、目標のサブ4には達しなかった(ネット計測でも04:04くらい。)

アクエリアスを貰い、完走メダルを貰い、タオルをかけてもらい、バナナとアンパンをもらった。(完走証はなかったので後日郵送なのかな?)荷物受け取りを行う前から、バナナを食べながら、いつものようにストレッチを行った。

その後、荷物を受け取り、着替えてから会場を出た。出口の周辺に前日同様ドライゼロの黒が配られていたのでもらって飲んだ。(けれども思ったより美味しく感じなかったのは胃腸が弱ってたせいかな?)

ともかく、大きな痛みや怪我もなしにEVO IIでフルを完走できたのは今後の自信に繋がるかな。サブ4目標達成は次の東京マラソンにまで取っておくことにしよう。

大規模都市型マラソンの魅力は応援にあるのかな

初めて大規模都市型マラソンに参加してみた感想としては、やはり応援の凄さが印象に残った。叱咤激励あり、ねぎらいあり、私設エイドあり、お笑いあり、いろいろな応援スタイルがあった。ランナーと沿道の人の掛け合いも多かった気がする。ランナーだけでなくその場にいる人すべてで作り上げる大会なのだろうな。

あとは公道を占有してる感も強いので、普段川沿いとかを淡々と走っている自分としては、非日常な空間が面白かった(ただし途中から慣れてあまり気にしなくなってしまったが)。

あとは、受付の手順とか、レース中の標識とか、さすが大規模レースだけあってしっかりしてると感じた。会場の大阪城公園も周囲の道路までいっぱいに使って広く、移動に困ってイライラするという感じではなかった(東京マラソンはこんなものじゃないと脅されたw)

前日のマラソンEXPOの規模や出店巡りも楽しかったけど、徒歩の移動距離がかなりあるのはちょっとしんどかった(ランナーは歩く方が疲れるので)。

とにかく、世界でも有数の大会規模のレースに出れたのは良い経験だった。次走る機会があったらちゃんと通天閣を目に焼き付けると心に誓おう。

参考:大阪マラソンで都市型マラソンを堪能した(前編)

[関連する記事]