ロケットストーブワークショップ in 松山
3/23に松山でロケットストーブのワークショップを開催しました。
ワークショップまでの経緯
ロケットストーブは、シンプルな原理で自作も可能な高燃焼効率のストーブです。2011年にパーマカルチャー関西のデザインコースに参加していた時に、解説書や実物を見て興味を持っていましたが、なかなか自作する機会がありませんでした。ロケットストーブは東日本大震災でも活躍したそうですし、最近話題の「里山資本主義」でも紹介されています。
今回開催場所を提供して頂いた天満神社の宮司である重松さんにロケットストーブのワークショップをやりたい旨の話をした所、会場提供と、御自身でも使いたいので是非3月中にはやって欲しいという要望を受けました。
ネットに数多くの情報があるとはいえ、一度も自作したことない状態でワークショップ開催するのも難しいので、自作するにあたり、先達のお話を伺おうと、小田に在住の余田さんの工房にお邪魔して、ロケットストーブを含めた小田の生活についてお話を伺ってきました。そして本番一週間前に、やっと自分で部材を調達して作ってみたのですが、燃焼実験がうまくいかず、結局「作ったけど、使ってない」状態で迎えたワークショップ当日でした。
はじめての手作り系ワークショップなので参加募集はFacebookのみでこじんまりと行い私含めて6名の参加者に集ってもらいました。
製作ワークショップ
最初に各人の自己紹介や参加動機を聞いた後に資料を使いながらロケットストーブの原理や特徴を説明しました。その後早速工具を使っての製作に入りました。資料は前日にネットの情報を集めて切り貼りして作りました。情報を公開していらっしゃる皆様に感謝いたします。
一応手順は資料に記載していますが、実際は皆の状況を見ながらステップを踏んで、できるだけ全員が同じスピードになるように進めていきました。こちらの不慣れな部分を、参加者の皆さんの機転で助けてもらって本当に有り難かったです。私はグラインダーはこのWSのために購入しましたが、ちゃんとした持ち方がわかっておらず指摘されたり、タッピングビスの存在も知らなかったりとDIYの素人ぶりがバレてしまいましたw
そんなこんなで2時間半くらいかけてやっとロケットストーブの製作が終り、さっく燃焼実験(=調理タイム)に入りました。
使ってみての感想
やってみての感想は「ロケットストーブ凄い!」に尽きます。
実際に燃えているのも見たことがありますし、様々な文献や情報に触れて、その効果については頭では理解していたつもりでしたが、実際に目の前で小枝を燃やして、その火でお湯を沸かせたり、焼きそばを作ったりしてみて、その火力や効率の良さに圧倒されました。「圧倒的な燃焼による調理体験」といったところでしょうか。
一度火が着いて、バーントンネル(燃焼筒)に向かって炎が引かれると、燃料の量と空気調整を間違えなければ、ほとんど煙はでませんでした。(燃料を焚き口に入れすぎると、不完全燃焼を起して煙やススがでます)
普段から薪ストーブを使っている重松さんも、その燃焼効率の良さには驚かれていました。これまで燃料としては役に立たずに捨てていた小枝や竹を使って、調理ができる程の火力をもたらすこの道具に世界中の皆が魅かれるのはよくわかります。ちゃんとした薪がなくても剪定枝などで充分な火力を期待できます。
しかも、その燃やしているストーブが直前まで単なる部材のあつまりだったものを、自分達で穴を開け、切断し、組合せて作りあげたものだというのが、更に体験の質を上げた気がします。これがイケア効果ですね。
もちろん、住宅地で日常的に使うということはできませんが、有事の際やキャンプ場などで使える手応えは充分感じることができました。
次回にむけて
実際の製作の時間はトータルで2時間半くらいでしたが、この時間は短縮できる余地が多々あります。参加者の皆さんにフィードバックをもらったので、次回はもっと効率的に改善・製作して、メインの実験(=調理)に時間をかけたいと思います。
手作り系ワークショップは「腰リールカンファレンス(?)」以来ですが、やっぱり楽しいですね。今後もロケットストーブに留まらず、いろいろやってみたいと思いました。
参加者の皆さま、会場・道具・燃料を提供して頂いた重松さん、本当にありがとうございました。